第20200401号
「世界歴史と私たちの生涯の秘義」
練馬教会
小笠原 孝
キングダム【20200401】号
「世界歴史と私たちの生涯の秘義」 (黙示録5章1-14節) これは天の究極的な三重の賛美と栄光の礼拝です。私達の栄光のゴールです。当時も現代も基督者はこのゴールを見て走っていなければ現実の苦難、迫害、災害、試練に打ち勝っていけません。この中心にある封印された巻物は世界歴史の謎を説く書物です。この世界歴史には表面と裏面があります。人々はただその表面だけを見ています。私達基督者はこの裏面の歴史を読まなくてはなりません。これは世界歴史の秘義と共に適用すれば私達個人の永遠に渡る生涯でもあります。この巻物を開く人がいないのを見て記者ヨハネは激しく泣きます。すると「泣いてはいけません」との声がかかります。主は福音書でも何回かこの言をかけられています。私達は歴史の現実の中で泣く以外手のない事態に出会います。主の教会がなぜ迫害や苦難を受けるのか。正しい信仰者がどうしてこんなに苦しまなければならないのか。一体神の救の歴史はどうなっているのか。それは永遠に解くことの出来ない謎に見えます。しかしこの秘密を解く方がおられます。復活の主であり十字架にほふられた小羊なる主です(5-7)。十字架の苦しみこそ主の教会の苦難、信徒の受ける苦しみの歴史を解く鍵です。 歴史はプロセスでありますが(1)過程、歴史的経過であるだけでなく(2)訴訟の意があります(辞書参照)。即ち十字架による法的訴訟なのです(ゼカリヤ3:1,2)。この三重の礼拝賛美はまさに十字架の法的訴訟の歴史的勝利のおたけびなのです。私の苦しみを完全に負い抜き、共に苦しみに耐え、苦しみの中で勝利し抜かれた小羊キリストこそ苦難の中にある者に、その意味を教え、最後の勝利を与える鍵なのです。「ほふられた小羊こそ力と富と知恵と勢いと誉れと栄光と賛美を受けるにふさわしい方です」この賛美こそ主の民の苦難の意味であり、その勝利の叫び、宣言であります(12-14)。これに四つの生きものが「アーメン」と応答したように、今、勝利の宣言と共に私達も「アーメン」と大声でこれに応答しましょう。 キングダム2020年4月号より