第20210401号
「信仰によって生きる」
八王子教会
濱野好枝
キングダム【20210401】号
「信仰によって生きる」 「福音には神の義が啓示されていて、信仰に始まり信仰に進ませるからです。『義人は信仰によって生きる』と書いてあるとおりです」(ローマ1:17)。 キリスト・イエスが人となって天から降りられ、全人類の救いのために十字架にかかって贖いを実現してくださいました。この「喜びのおとずれ」=「福音」は、神の義の啓示であるとパウロは証ししています。それを受け取るためには、まず初めに信じることが必要であり、その行く手に信仰が備えられているのです。罪の闇の中で救いを求め、もがいている人に対してキリストが、この福音を素直に受け入れてくださいと懇願しているような言葉です。聖書の中には、この福音のメッセージが溢れています。 昔、イスラエルの人々がエジプトで虐げられていた時、モーセはイスラエル人の代表としてファラオと何度も掛け合い、エジプトからの脱出を願いました。ファラオは拒み続けましたが、最後に自分の長子が殺され、ついにモーセに降参しました。ファラオは自分の力、自分の考えに固執し、神さまのご計画に背き続けました。だが事は人の考えにはよらず、神さまのご計画のみ遂行されていくのです。結局、自分の大切な長子を失うという結果に終わってしまったのです。 今の時代の私たちも、自分の力、自分の考えに固執して福音を拒否するなら、滅びは免れません。しかし、キリストが提示してくださる福音を、神さまの恵みのプレゼントとして素直に受け取るなら、私たちの人生は闇から、空しさから解放されます。そこで必要なのが「信仰」の二文字です。信じて受け入れることです。信仰によって受け取った福音は、私たちの人生の錨となり、私たちの迷走に終止符を打ちます。それは永遠の命であり、いつも私たちを神さまの大きな愛とイエス・キリストの恵みの世界に留め続けてくれます。私たちとキリストとの間に、分断されることのない強い絆として輝き続けるのです。 この福音が私たちの信仰生活の中で原動力となって働き続けます。信仰とは生きることであり、すなわち命です。「正しい人はその信仰によって生きる」。信仰がすべてです。 キングダム2021年4月号より