第20230801号
「心を一つにして」
清瀬教会
菅谷勝浩
キングダム【20230801】号
父ダビデの後を継いだソロモンは、7年間をかけて神殿を完成させます。至聖所には契約の箱が運び込まれ、歌い手たちもシンバルや琴を手にして祭壇の横に立ち、祭司たちもラッパを吹き鳴らします。「ラッパを吹き鳴らす者たち、歌い手たちが、まるで一人のように一致して歌声を響かせ、【主】を賛美し、ほめたたえた。そして、ラッパとシンバルと様々な楽器を奏でて声をあげ、『主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで』と【主】に向かって賛美した。そのとき、雲がその宮、すなわち【主】の宮に満ちた。祭司たちは、その雲のために、立って仕えることができなかった。【主】の栄光が神の宮に満ちたからである」。(U歴代誌5・13,14) 今年の5月にコロナも5類に移行し、教会の礼拝をはじめ様々な集会や活動が、対面での集まりへと戻りつつあります。もちろん完全にウイルスが無くなったわけではないので、感染には気を使いつつではありますが、改めて顔と顔とを合わせての交わりの恵み、関係の大切さを実感させられます。教会とは何か、礼拝とは、伝道のスタイルなど、新しい発見や変化を起こしました。良い面もありましたが、失われた面もあると思います。特に互いの関係を通して養われる私たちの内面の成長に関しては、インターネットでは得られない面もあります。 主の契約の箱を至聖所に納め、歌い手であるレビ人たちが賛美をすると、雲が神殿に満ちました。宮が神の臨在、栄光で満たされたのです。そのため祭司たちは主の臨在の前に立って仕えることができませんでした。 礼拝は、個人でもきますが、共同体として共に集い、主を礼拝する中での恵みも大切です。「まるで一人のように一致して」とありますが、ここに一つのヒントがあります。ただ賛美が好きというだけでなく、協調することが求められています。共に賛美する中で一致が生まれます。賛美には一致させる力があります。また、祈りによる一致の力があります。使徒の1章にマリアやイエスの兄弟たちも「いつも心を一つにして祈っていた」とあります。彼らの祈りは、ペンテコステの日に天から聖霊が注がれることによって、教会の誕生、宣教へと導かれていきました。そして、何よりも礼拝の中心は聖書のみことばです。みことばを通して、神の臨在にふれ、われらの主、イエスキリストの栄光を仰ぎ見ます。共に、主の祭壇を建て直しましょう。 キングダム2023年8月号より