第37回 「若者が生き返るための原則」
国際クリスチャンバプテスト教会(ICBC)
牧師 石原良人 

 私は24歳の時、若者の教会を作りたくて開拓伝道を始めましたが、50歳を超えた今も若者に対する情熱は変わりません。それは、私自身が若い時に苦しい人生を送る中でイエス・キリストに出会ったことのゆえに、若者たちの気持ちがよく理解できるからです。私の場合、父親から受けた傷によって反抗的な人生を送り、最終的に自殺の準備をしている時、無条件の愛で愛してくれて、私の身代わりに血を流してくれたイエスを知りました。私は心の中で「この方に人生を賭けてみよう」と決めました。そのような訳で、早い時期に神学校に進み、開拓伝道に入ったのでした。
反省点も幾つかありますが、開拓して12年が過ぎた1990年頃、教会員は既に300名を超え、同時に株分け教会を5つ持つようになり、合わせて四百五十名位の群れを持つようになりました。その中の9割は中学生、高校生、大学生、青年でした。学生たちには時間があります。ほとんどの場合、信じると直ぐに献身的な生き方を始めました。それは、私とスタッフが献身的なDNAを持っていたので、それが当たり前になっていたからです。でもその頃の献身とは、何が何でも礼拝や集会を守ること、伝道のために時間を捧げることであり、みことばに権威をおいて生活を変えていく点においては不十分でした。最終的に皆に疲れが来て、分裂を迎えることになりました。今の教会は、残った50名からセル教会として再出発した群れです。以前の弱点が克服でき、良い群れになったことを感謝しています。

1.若者の人権を尊重する

 若者を、所有物、物のように思っているとしか思えない大人たちを見ると心が痛みます。子供であっても同様ですが、人格は神がお与えになった、神に似せられた部分です。若者の人権を擁護して下さい。一つの失敗で全人格を否定するのではなく、プロセスをもって見て上げて下さい。あなたも若い時、大人たちに対して「分かってくれない」もがきを感じていたのですから。

2.彼らのビジョンに仕える

 親的な立場にある人は、時に所有欲に囚われます。ひどい人は、管理欲が強く、若者たちの人生のすべての分野において、逐次報告を求め、自分の意見で行動させようとします。聖霊は、ひとりひとりに、神のために生きたいという思いを与えていますが、管理欲の強すぎる人が若者を縛るので、若者は教会から離れていきます。牧師やリーダーたちは、若者の隣りに座り、何も言わずに聞きましょう。「何がしたいの?何になりたいの?夢を教えて?」その時に相手が話してくれるならば、人間関係を回復することができますが、そっぽを向くようなら、人間関係にかなりの歪みが入っています。悔い改めて、神が彼らの心に何を語りかけてくれるか耳を傾けたいものです。

3.リーダーは同じ目の高さで交わる
 イエスは王の王、主の主です。でもイエスは、天から肉体を持って下ってくださり、人間と同じようになって下さいました。だから私たちはイエスと出会うことができました。同じスピリットを持って、あなたも同じようにする必要があります。誰も主より偉くはなれません。同じ目の高さまで下がると相手は安心して心を開きます。若者の場合、てき面です。威張っているリーダーには、心を開きません。

4.自分で考える人を育てる
 日本の教育は、考えない子供を育ててきました。考えずにただ従えばいいという文化です。考えない人は、自分の確信で行動を起こすのではなく、上の命令だけで動きます。だから、自分で考えて行動していいと言うと、自信がないと言い出します。自分で考えなければ、聖霊のみ声を聴いて歩む体制に入れません。また、聖霊のみ声を聴き始めると、大胆な行動も生まれてきます。そのことを踏まえ、自分で考える癖をつけるべきです。

5.本物を目指して生きる
 若者は、偽善に飽き飽きしています。本物でないとついてきません。導く者が聖書を教えながら、イエスのみことばと遠く離れた生活をしているなら、見抜き、真剣に関わろうとはしません。これは生き方の問題です。ごまかしが通用するのは、大人たちの間だけです。

6.信頼する
 私は、若いリーダーたちを信頼するようにしています。服装や言葉で判断したくはありません。信頼があれば、彼らは道を外しません。真剣に関わります。若者たちと心で交わり、信頼してあげて下さい。信頼されることが、どんなに人を動かすかを学んで下さい。


キングダム2004年11月号より