メッセージ


聖書箇所
ヨハネ1章15〜23節 イザヤ40章3〜5節
12月08日(日)
メッセージ

大久保旨子
説教題:「主の道を備える者」
 今日はアドベントの2週目になります。読んでいただいた箇所はバプテスマの ヨハネについて書かれているところです。先週はザカリヤとエリザベツの場面で した。今日は二人から生まれたバプテスマのヨハネという人に注目したいと思い ます。イエス様のように預言されて生まれてきたバプテスマのヨハネですが、ま だ生まれる前であるにも関わらず、それがどのような人で何をする人になってい くのかまでハッキリと預言されていました。(ルカ1:14~17)喜ばれる存在となり、
 神様の前に認められるようなすぐれた者となって、お酒に手を出すこともせず、 まだこの世に生まれる前から聖霊に満たされている。それだけでなく、その使命 と働きは多くの人を神さまの元へと立ち返らせてイエス様が来てくださるときの 備えをする者となるという預言でした。ヨハネの1章15〜23節にはまさにそ の様子が書かれています。ヨハネが話すことがあまりにも素晴らしいので、聞い ていた人々はヨハネの事を救い主と勘違いする人もいました。でもヨハネはキッ パリと訂正して、私は救い主ではありません「私は主の道をまっすぐにせよ」と 預言されて生まれてきた者です。後から来られるイエス様が、もっと神さまの御 言葉について教えてくださり、導いてくださる。そしてこの方こそ、救い主キリ ストである。と語ったのです。
 彼の使命と役割はイエス様の福音が広まりやすいように、人々がそれを受け止 めやすいように、そして信じる者にはバプテスマである洗礼を授けて、イエス様 に従って行く弟子が沢山起こされるように、その主の道を備えることでした。何 て素晴らしい働きでしょうか。
 
 皆さんはいかがでしょうか。私たちは大きなことでなくても、何かしら準備し て取り組むということが日常で当たり前のようにあります。しかし「備える」と いう事はしなくても何とかなる場合が多いものです。十分に準備しなかったから といって時間や労力は余計にかかる事があるとしても、すべてがおしまい!とい う事はあまりありません。しかし「備える」ことにとって、その状況が良い方向 に進んだり、私達自身の視野が拡げられたり、物事がうまく運んでいく、祝福さ れるという事はあるのではないでしょうか。
 バプテスマのヨハネの働きはそのようなものでした。ヨハネがいなくてもイエ ス様は福音を語ることはやめなかったでしょうし、イエス様の言葉は徐々に広が っていったと思います。しかしヨハネがイエス様の来られる道備えをしたことに よって、来られる前にそれを信じて受け入れた人や洗礼を受けた人が沢山いまし た。
 また、ヨハネが「イエス様こそ神の小羊」と語ったことがきっかけでヨハネの 弟子だったアンデレとシモンはイエス様に従う弟子となってゆきました。ヨハネ のした道備えによってイエス様の宣教の可能性が広げられ、働きが拡大されてい ったのです。
 私達も、このバプテスマのヨハネがしたように「主の道を備える者」となるこ とが出来るのです。それはどのような形によってでしょうか。
 もうすぐクリスマス礼拝です。そして24日にはイブ礼拝もあります。神様の 福音が豊かに語られる場所に家族や友人を誘うことも主の道を備えることの一つ です。また、初めて教会に来る人や本当に久しぶりに教会にくる人がいます。そ の新しく来られた方や久しぶりに来られた方達と交わることができます。いきな り福音を語ることが難しくとも、ただその人の近くにいって声をかける、お話を する、一緒にその時間を過ごす。そのような些細な事を通しても教会の暖かさや 神様の愛を伝える事ができるのです。それは本当に尊い「主の道を備えた」働き ではないでしょうか。
 祝福をお祈り致します。